14 Til I Die

消されるな、この想い

JASRACが「音楽教室からの著作権料徴収」について、正式に文化庁へ届け出

headlines.yahoo.co.jp
日本の音楽を全力で衰退させる協会ことJASRAC様が、各所の反対意見に全く耳を貸さず、愚行を押し通そうとしているようです。


本件については、上記ニュースに対するはてなブックマーク上での反応を見ていても、事の本質というか重大性を分かってない方が多いようで暗澹たる気持ちになってしまいます。

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ミステリレビュー「ソリトンの悪魔」 著:梅原克文

日本推理作家協会賞受賞。

さながら「SF海中冒険活劇」とでもいった所だろうか。*1
SFチックで斬新な設定の数々や、次から次へとトラブルが襲い掛かってくる息もつかせぬ展開は、中々に秀逸。登場人物についても、濃すぎず薄すぎず、程よい風味に仕上がっている。
中盤に待ち受ける主人公の「ある変化」については、好みの分かれる所か。ややジュブナイル風味ではあるが、未知の危険に勇気を持って自ら飛び込んでいく様は、古典名作SFの主人公さながら。

少々大味な感は否めないが、中々の優秀作。

評価:★★★★☆
(初稿:2004/09/12)


*1:「SFミステリ」等と明言してしまうと、梅原氏本人に怒られる可能性があるので、あえてジャンルを限定しない。

FGOはZenfone 3(ZE552KL)で快適動作するか?

やってしまいました。金欠なのに「Fate/Grand Order」(FGO)のあまりの重さに耐えかねて、スマートフォンを新調してしまいました……。


FGOは人気タイトルですが、その重さ・不安定さには悪い意味で定評があり、ハイスペック機でも数年前のものになると動きがカクカクし、最悪落ちます。
私の愛機は「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」で当時としてはそこそこのスペックだったのですが、2013年末のモデル。四年近く前のモデルということもあり、最近ではFGOのように重いゲームはカクカクカクカクと、一部コマ送りに近い動作になりつつあったので、流石に限界を感じていました。


今回購入したのはこれ。

台湾ASUSのZenfone 3(ZE552KL)です。上記にAmazonリンクを張りましたが、Amazonでは何故かマーケットプレイスでしか出品がないので、私はヨドバシでポチりました……。 Amazonでも正規取り扱いが始まってました。


決してハイエンド端末ではないのですが、SH-01Fが「Snapdragon 800 + 2GBメモリ」だったのに対し、本製品は「Snapdragon 625 + 4GBメモリ」。
ベンチマークアプリ「Antutu」のスコアも、
SH-01Fが「総合:43000 3D:9000」程度に対し、
本製品は「総合:62000 3D:13000」程度と、
かなりの開きがあります。
もちろん、ベンチマーク結果=実際の動作の快適さではありません。なので、早速FGOのデータをZenfone3に引き継ぎ、プレイしてみました。

実際に動作をチェック!

↓動画は、あれこれとZenfone3をセッティングした後、FGOをある程度プレイした上で*1、重い事に定評がある「種火集め」クエストをプレイし、更に重いことに定評がある「源頼光」と「茶々」の宝具を発動してみた様子です。


結果としては……見ての通り、あまり快適動作とはいきませんでした。要所要所でもたつきがあり、特に宝具中のエフェクト(3D演出?)にそれが顕著です。実は、SH-01Fは通常動作は重いのですが、宝具演出はむしろ快適だったりしました。宝具演出時のスムーズさだけ見ると、SH-01F > Zenfone3。GPUの相性でしょうか?


しかし、前述の通りSH-01Fでは戦闘中だろうがアドベンチャーパートだろうが関係なくコマ送り状態になるような状況なので、それと比べるとZenfone3は天国のような快適さです。実は、現在開催中のイベントも、特設マップを開いただけでカクカク状態になっていてまともにプレイ出来なかったのです……。


あと、ライコーさんの宝具発動時のホワイトアウトがやけに短いのが印象的です。端末によっては10秒ほどホワイトアウトが続く場合もあるそうですので、この点は優秀なようですね。*2

追記

2019年6月のアップデートで、主にAndroid端末においてロード時間の短縮が実現しました。
Zenfone 3(ZE552KL)についても、種火クエストのロード時間が30秒強→21秒程度になっていることを確認済み。
端末の選択肢の幅が広がったようです。

とりあえずの結論

現状、Zenfone 3(ZE552KL)でのFGOのプレイは、「通常時はサクサク動くが、重い宝具演出などではもたつく」といった印象です。種火や他の曜日クエストを色々と回ってみましたが、今のところ落ちたりコマ送り状態になったりはないので、通常プレイには全く問題ない程度。


「やだー! 宝具もサクサクじゃないとやだー!」という方は、素直にiPhone 7 Plusなどの高スペック端末を購入しましょう。


Androidでも、Zenfone 3シリーズの最高峰「Zenfone 3 Deluxe(ZS570KL)」ならばかなり快適動作する、との報告も。

追記

続編記事も書きました↓
sumida.hatenablog.com

sumida.hatenablog.com

sumida.hatenablog.com



色彩

色彩

*1:データのダウンロードが入らないように。

*2:いつぞやのアップデートで、源頼光の宝具ロード時間はかなり改善されていますが、それでもまだ一部の端末では改善されていない。

「子供の読解力が危ない」という話題で、むしろネット民の読解力の危うさが露呈してしまったお話

togetter.com
数日前に話題になっていた、上記Twitterのまとめ記事。Twitterはてなブックマークで、やたらと「問題が悪い」「引っ掛け」というコメントが飛び交っていたので、「また偏ったテスト結果晒して若者sageしてる類の記事か?」と思い読んでみると……、うんどこが「引っ掛け」でどこか「悪い問題」なのかサッパリ分かりませんでした!

そもそもこれは「読解力を問う問題」

まず、元ツイートの内容と添付の画像から、これは「教科書にある一文」を読んだ上で、次に提示された文章の()内に相応しいものを四択から選べ、という読解力を問う問題であることは分かると思います。英語の教科書からの引用ですが、英語の知識がいるわけではありません。あくまでも提示された「教科書の一文」の範囲内で語られている事柄と合致する選択肢を選べ、ということです。*1

英語の問題でこんなのがあったら怒ってもいいと思いますが、これはあくまでも「読解力を問う問題」なので、英語力は関係ありません。「Alexandraの愛称はAlex以外にもあるだろう!」というツッコミを入れている方はもう訳が分かりませんAlexandraの愛称について知識を問うている問題ではないのですから、ここでは全く関係のない事柄です。

また、「中学生だから『愛称』の意味が分からなかったのではないか?」という擁護意見もお見かけしましたが、この文章の構造上、「愛称」という言葉の意味が分からなくても問題ありませんよね? 「愛称」という言葉を特に意味のない「B」という言葉に置き換えたとしても、設問全体には影響がありません。ぶっちゃけ文中及び設問の全ての名詞を別の言葉(記号など)に置き換えたとしても意味は通じてしまいますね。*2

「引っ掛け」というご意見についても、この教科書の一文が「良い文章」だとは思いませんが、「悪い文章」だとも思いません。実に普通です。文章を区切らずに「頭でっかち」になっている感は否めませんが、文法的に間違っているわけではありませんし、それこそ「読解力を問う」のには丁度よい文章かと思います(後述)。

念の為、普通に解いてみる

「ごちゃごちゃ言う前にお前本当にちゃんと問題解けるのか!?」と言われそうなので、簡単に書いておくこととします。

Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。

まず、この「教科書の一文」で書かれている事柄を抜き出して、個別の文に分解するとわかりやすいかと思います。この文章の主語は「Alex」であり、その後の三つの要素にかかっている事が分かります。それに従って分解してみると、

  • Alexは男性にも女性にも使われる名前
  • Alexは女性の名Alexandraの愛称である
  • Alexは男性の名Alexanderの愛称でもある

となりますね。

そして穴埋め文章と選択肢は、

Alexandraの愛称は()である


A.Alex
B.Alexander
C.男性
D.女性

ですから、もうこの時点で分解した二番目の要素と内容が一致する「A」が答えであることが分かります。四択問題なので、たとえ予め「Alex」以外にAlexandraの愛称を知っていたとしても、迷う余地はないはずです。*3

こうやって分解してみると、実に単純な文章であることがわかります。「悪文」と仰るご意見も多いのですが、むしろ文章としては簡単な部類に入るのではないでしょうか? この程度の文章を「難しい」とか「悪文」と言ってしまう方がいる事自体に、危機感を覚えてしまいます。それとも、そういうご意見の方々は、よほど「綺麗な文章」を書ける方なのでしょうか……。

追記:ブクマコメへの返信

「子供の読解力が危ない」という話題で、むしろネット民の読解力の危うさが露呈してしまったお話 - 14 Til I Die

とはいえ普通に悪文だと思いますが。自分で書いて一晩寝かせて見直したら書き直すレベル。ましてや教科書、何人もの手が入っているはずなんだけどなぁ。

2017/02/09 03:24
b.hatena.ne.jp

結局のところ、そのように「文章側に問題がある」という話にしてしまうと、「読解力の危機」という本題からどんどんと離れていってしまうだけなのではないかと思います。

そもそも、「読解力」とは既にある文章を読み解くのに必要な能力です。世の中に溢れているのが「綺麗な文章」だけであれば何も問題は無いのですが、現実はそうではありません。実に様々な形の文章が「既にある」世の中だからこそ、読解力というものが必要になってくるのではないでしょうか?
世の悪文と呼ばれるものを、全て駆逐できるのならば話は別でしょうが、それはまず不可能なことですし、読解力を試すテストで「癖の強い」文章を使うことは、何もおかしな話ではありません。*4


また、ある方が「悪文」と断じた文章が、別の方にとっては「味のある文章」になることだってあります。高名な文豪の作品の中でも、中々にトリッキーな文章に出会うことは多々あります。そういった個性の強い文章達と、楽しく付き合っていく能力の根幹となるのが、「読解力」というものではないでしょうか。


何か追加でご意見などがあれば、コメント欄に。どうぞお気軽に。



日本語練習帳 (岩波新書)

日本語練習帳 (岩波新書)

*1:実際、元の新聞記事(読売新聞 2017/1/30付 朝刊)を読むと、これが各科目のテストではなく「読解力を測る為に行われたテスト」であることが分かる。

*2:暇な方はぜひお試しください。私はやりません。

*3:もしこれが自由回答なのだったら、設問側が悪いという意見も筋が通ってきますが、今回のケースには当てはまりません。

*4:もちろんその文章が文法・語意上の間違いが多いものならば論外ですが。

続続・喫煙者でもないのに電子タバコに手を出してみた

前回、前々回の記事は↓

マルマン電子パイポを導入して早半年と少し経ちました。

以前よりも使用頻度は減ったものの、相変わらず愛用しているのですが……丁度使いはじめて6ヶ月程度の辺りで電源ボタンの付近から上記がちょっとだけ漏れるという不具合が発生し始めました。

恐らくは、内部のパッキンがヘタってきたのが原因だと思われるんですが、バッテリーよりも先にこういった部分が駄目になってしまうというのは、日常使いの製品としては何とも片手落ちな印象。これだと、普通の電気を使わないパイポの方がコストパフォーマンス良くなってしまいますね……。

折角、国内メーカー製でニコチンフリー、リキッドの成分もそこそこ安心出来る製品なのに、残念な感じです。

電気ネズミは黒ひげ危機一発の夢を見るか? ――クリスマスプレゼントには「ピカチュウ危機一発」をいかがでしょうか

先日、姪っ子へのクリスマスプレゼントを物色している最中、某ビックカメラの店頭でこんな商品を見かけました。

ピカチュウ 危機一発

ピカチュウ 危機一発

ピカチュウ危機一発」……ようは「黒ひげ危機一発」のバリエーション玩具ですね。
一瞬「ピカチュウを串刺しにするゲームとは随分サディスティックだな*1」と思ってしまいましたが、よく考えたら「黒ひげ危機一発」って本来は樽に閉じ込められた黒ひげを助けるゲームなんですよね。短剣を刺すのは「縄を切るため」だし。

この「裏話」はその昔「トリビアの泉」でも取り上げられたので知っている方も多いかもしれませんね。


なのでこの商品も「樽の中に閉じ込められたピカチュウさんを助けるゲームなんだよー」と言って姪っ子にプレゼントしようと思います……が、「なんで助けた人が負けなの?」とか聞かれたら上手く答えられる自信がないのでやっぱりやめようかな(笑)。*2


超飛びジャンボ黒ひげ危機一発

*1:一応、本商品の場合、突き刺すのは短剣ではなく「電気スティック」という謎のアイテムという事になっているようですが……。

*2:タカラトミーの公式サイトには、「ピカチュウを助けてあげよう」と書いてあるので、助けるゲームには違いないらしい。

「友よ、答えは風に吹かれている」

ノーベル文学賞を歌手のボブ・ディラン氏が受賞し、話題となっていますね。

ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン

Blowin' In the Wind

Blowin' In the Wind


テレビなどで、氏の映像と共に繰り返し流れるのは、代表曲の一つである”Blowin' In The Wind”。本邦では主に「風に吹かれて」という曲名で知られていますが、日本語訳詞は誤訳というか意訳が酷すぎて最早原型を留めていないものも多く、ボブ・ディラン側にも歌詞カードへの対訳掲載を断られそうになった事もあるのだとか。
そういった経緯もあってか、日本のアーティストがこの曲をカバーする際には、英語の歌詞のまま歌うか、自ら独自の訳をつけて歌うケースが少なくないそうです。


数ある日本人アーティストのカバーで私的に一番好きなのは、THE ALFEEがアコースティック・ライブ「CONFIDENCE」の冒頭で披露したアカペラバージョン。

CONFIDENCE?THE

CONFIDENCE?THE

お三方の和声による何とも言えぬ味わいのあるカバーに仕上がっています。もちろん、変な日本語訳詞はつけず、英語のままですのでご安心を。このライブ・アルバムは完成度が(トーク含めて)非常に高く、お気に入りの一枚です。

残念なのは、こちらのアルバムは廃盤となっており、中古市場でしか手にはいらないこと。一応、Amazonなどでもデジタル販売はしてるようなのですが……せっかくのアコースティック・ライブ盤ですので、出来れば円盤で聴きたいものですよね。ボブ・ディランノーベル賞受賞記念という事で、復刻してくれないものだろうか(笑)。


なお、iTunesAmazonダウンロード販売ページでは、各トラック途中30秒だけ試聴可能なようですので、気になる方はそちらをチェックする事をお奨めします。


CONFIDENCE -THE ALFEE ACOUSTIC SPECIAL LIVE-

CONFIDENCE -THE ALFEE ACOUSTIC SPECIAL LIVE-