14 Til I Die

消されるな、この想い

ミステリレビュー「クビキリサイクル――青色サヴァンと戯言遣い」著:西尾維新

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

第23回メフィスト賞受賞作
 ゴミ。以上。
 ――ではレビューにはならないので、少しだけ書こう。
 もしこれを「ミステリ」だと評する人間がいたのなら、頼むから金輪際ミステリファンを名乗らないで欲しい。私が酷評している森博嗣作品でさえ最低限「ミステリ」であるのに対し、本作はただの「戯言」でしかない。
 はっきり言ってしまえば、本作は「すべてがFになる」の劣化コピーにアレンジを加えたような作品だ。加味されている要素には、上遠野浩平奈須きのこなど、ライトノベル・新伝奇作家からの影響と思しき色合いが強く感じられる。作者オリジナルの要素といえば、作中で繰り返される「戯言」のみだろう。
 全く、「戯言」にも程がある。

評価:★☆☆☆☆

(初稿:2004/08/16)