14 Til I Die

消されるな、この想い

唱歌「赤とんぼ」を聴いて気付いた事

日本人にとって非常に親しみのある唱歌・童謡の一つである「赤とんぼ」。小さい頃から慣れ親しんだこの歌ですが、最近になってようやく気付いた事がありました。

一.
夕やけ小やけの 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か
(中略)
二.
十五で姐やは嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた
(後略)

小さな頃は歌詞の意味なんてろくすっぽ考えずに歌っていたものですが、改めて歌詞を見てみると、一番の「負われて」は三番の「姐や」に係ってたんですね。私は先入観から一番の歌詞は「母親におぶられて見た光景」だと思い込んでいました。母親の存在は歌詞には全く出てこないのに、何でそう思い込んでいたのか。小さい頃の思い込みというのは、中々修正されないものですね。

この話を友人にしたら、その友人は「姉ちゃんが十五で嫁に行って便りも無くなるって、何だか意味深な歌詞だよな」と返してきたので、「いや、『姐や』ってのは若い女中さんの事だよ」と教えたら大層驚いていました。お互い、この年になっても気付かなかった事ってあるんだな、などと思わず苦笑。

でも、この手の「気付き」って実はとても大切な事なんだと思います。「当たり前の知識」と自分が思っていても実は一般的にはマニアックなそれであったり、「正しい答え」だと思っていた事が他の人から見れば実に的外れなものであったり。

私の人生も折り返し地点を過ぎようとしていますが、残りの人生、出来れば頑なな思考停止に陥らずに、この手の「気付き」に恵まれたものになってほしいな、と。