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14 Til I Die

消されるな、この想い

ミステリレビュー「ダリの繭」 著:有栖川有栖

ミステリレビュー 有栖川有栖

ダリの繭 (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)

ダリの繭 (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)

作家アリスシリーズ。

ダリに心酔する宝石チェーンの社長が変死体で発見された。「繭」を思わせるフロートカプセルの中、自慢のダリ髭を失った状態で。
次々に不可解な点が浮かび上がる事件に、犯罪社会学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖が立ち向かう――。

 死体発見の状況からして中々に魅力的な題材に思えるが、作家アリスシリーズの例に漏れず「本格」としての雰囲気は控えめであり、どちらかと言えば火村とアリスの軽快なフットワークとそれが醸し出す展開の面白さが本作の魅力である、という印象を受けた。主役は「謎」ではなくあくまでも火村とアリスなのだ、と。
 そういった意味では実に好き嫌いのはっきり分かれる作品。
評価:★★★☆☆
(初稿:2006年頃)*1

テレビドラマ版から興味を持った方には、角川ビーンズ文庫版をお奨めする。

*1:本編を原作としたテレビドラマの放映に合わせて、旧webサイトでは公開しなかったテキストをサルベージ・改稿した。タイムスタンプが残っていなかったため、日付は省略。