14 Til I Die

消されるな、この想い

「何のために勉強するの?」という子供からの問いに対して

リンク先の方の主張は何だか親と言う存在を端から馬鹿にしたような論調で全く共感できないのですが、子供に「何のために勉強するの?」と問われた場合に何と答えるか? と考える事自体は非常に有意(というか大人として当たり前)な事だと思うので、簡単に私見を述べると――子供が尋ねている「何のため」が何を表しているかを見極めたうえで、求めているであろう回答を提示してあげる事が肝要だと思います。

例えばこの「何のため」が「誰のため」という意味合いかもしれないし、単純に目的を聞いているのかもしれないし、実はもっと穿った質問で「何で皆一様に同じ教育を受けさせられるのか」という国家としての教育体制への疑問の意味かもしれない。更に言えば、そもそも何で子供が「勉強する事」に対して疑問を持ったのか、そこの所を推し量った上で適切な回答をしないとそれこそ子供が失望してしまう事になるかもしれません。

もし、勉強がやりたくなくて質問しているのだとしたら、「動機付け」としての回答をしてあげなければいけません。例えば、その子の夢がサッカー選手になることだとしたら、体育で運動の基礎を学ぶことはもちろん、スポーツ理論だったら保健や理科の勉強が基礎知識として役に立ちますし、国際的に活躍したければ語学力も必要になるし色んな国の人々と仲良くするためには世界の歴史に対する知識があるに越したことは無い、更に言えばプロを目指すならばお金の計算が出来る事に越したことはない訳で、最低限騙されないために算数の知識は必要。更にもっと言えば、チームの一員として動いたり自分自身がチームを動かしたりする予行演習に学校という集団生活の場を逃す手は無い――。

将来の夢がない子供でも、上記サッカー選手のような例を出して、もしなりたいものが見つかった時にそれまでの勉強をさぼっていたら、それだけなるのが難しくなる、という話をする事は出来るし、大きい夢が無いとしても最低限義務教育で教わる程度の知識が無ければ社会に出てからお金の計算や書類作りで苦労する事になるし……答えられることは沢山あります。

また、「勉強する事」という言葉が「学校に行く事」を意味している場合には、学校生活で何らかの問題を抱えている可能性が考えられるので、その場で回答せずに子供本人から何故そういう疑問を持つに至ったのか、注意深くヒアリングする必要があるでしょう。

一番下手な回答は、子供がどんな答えを求めているのかも見極めずに、紋切り型の回答をしてしまう事でしょう。「将来偉くなる為」とか曖昧すぎて子供には伝わりませんし。「とにかく必要なんだ」みたいな脅しに至っては人間失格レベルの回答ですね。その子供は勉強が出来なくて悩んでいるかもしれないのに、無理矢理強要したら将来ニートになりかねません。

逆に一番効果的な回答は、自分自身の現状を踏まえた上で大人だって毎日が勉強なんだ、という事を噛み砕いて伝える事かもしれませんね。そして学校での勉強は「将来困らないように勉強のやり方を覚えるための勉強」なので、将来の夢とはあまり関係なさそうな内容もあるかもしれないけれども、役に立たないという事はないよ、とポジティブに勉強というものと向き合わせる姿勢が。

教育

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